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本当にそれだけ

少し思うところがあって、ありふれている事を述べてみます。


「ありふれている」事をわざわざ書くなんて事はそんなに意味はないのかも知れません。ただ、それがある「親しさ」で語られる時、このネットという空間だからこそ違う意味を帯びてくるのだなと思うのです。堅苦しく目指しているところも、実を言えばそういう『違う意味』が匂ってくるような世界観といいますか、ありていに言えば「親しさ」です。



間もなく3月になります。この頃は陽射しが春めいてきていて、時間があればなるべく外を歩こうかなと思えてきました。年度末らしい用事があって、昨年の経験から地味に面倒なものという印象がありましたが今年は拍子抜けするほどあっさり。そうなると悪くない気分で、どうせなら時間を有効に使おうという気持になりました。そうするうちに改めて見つめ直したものがありました。



自分のやって来た事を自分なりに評価しているという感じでしょうか。それは何かが過去になってしまう、或いは過去に表現しようとした事が「今」表現したい事と違うことを感じる時だったんだなと思います。



本当にそれだけの事なんですよね。
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とりあえず

「自分」といっても純粋な自分の核というのは非常に小さくなりつつあります。「固有のもの」が少なくなっているのもありますが、そればかりではなく、自分の意思で誰か他の人のものを受け入れたり、他の人との間にある「共通のもの」の先に行きたいという意思が、自分だけの世界を描いてゆくだけで良いとは思わせないという理由があります。


「共通のもの」を頼りに動いてゆくというのは必ずしも模倣ではないと思います。むしろ自分が共感している事を広げたり進めたりして行って、寄り添えるところまで自分なりに解釈しながら同じ方向を向いていられる間は寄り添ってみようという思考です。まあ自然に着いて行けるところまで着いて行っているとも言えますが。


そういう風に進めて行った先にある今の自分の、一番新しい点で書いていたいなと思うのです。そうなると何というか、「自分」の考えとばかりは言えなくて、難しいですがでもそれが一番表現したい何かになって来ているのかと思います。


重ねる

どうも煮え切らない言葉になってしまう傾向があります。ただそういう類の言葉にしなければ表されない何かがあるように感じていて、要するに物理的な現実だけじゃなくて、人間がこれからできることも含めた「引き起こしてゆく事」を考慮に入れた世界観を描いてみたいなと思うからこそ、というか。


そもそも「ナンセンスに」というブログは思想的なものは特に無くて、あるとすればせいぜいこれからを生き抜いて行けるような何かを模索する精神くらいなものですが、個人的に「こういう場面でこういう世界観があるような気がする」といった感じを起点に、それが実現したらどうなるのかなと思ったりしながら、書く事でそれに近付けて行けるのかななんて想像したりする事もあります。


最近は「運命」という言葉について某CMでの発言と自分にとっての「運命」という言葉を引き比べてみて、少なくとも精神的、物理的な限界で「運命」と諦められる時があったりしますが、それを感じるにはある程度全力で生き続けて、色々なものを配分した上での挑戦が必要になると思います。ここで書く事も実は挑戦であって「ああここまでだな」と思った世界観が無くなってゆく過程のようにも感じられます。


続けることがその世界観を作り上げている、とそういう事があるとすれば、続けられる事で、続けられるのが社会からも、場合によってはこの世界からも望まれているような事なら続くんだろうなと、その発想でアイディアを重ねてゆく感じでしょうか。


まあそういう文脈があって初めてごく普通のように思える文章にも意味が生じるというか、基本的にはその意味の中で書いてゆく事になると思います。

掌のワインディングロード 33

出会いと別れは切り離せないものなのかも知れない。桜が散り始めたのを合図にするかのように、その日タラちゃんからこんな風に切り出された。


「今月末に、実家に戻ろうかと思います」


先日実家に戻った時に少し予感はしていたけれど、もともと学生と社会人との間に位置するようなタラちゃんは本来ならば親御さんとの関係を無視する事は出来なかったはず。リビングで一緒に過ごしていた勇次もその言葉をじっと受け止めている様子でタラちゃんの話に耳を澄ませていた。


「実家に戻った時に将来牧場で働く仕事をしたいという話をして、その為に研修を受けようとしている事を告げたら結構意外でしたが了承してくれたんです。ただ、」


「ただ?」


「父から条件を付けられて、とりあえず研修までの間に一度実家に戻って来いと…」


「まあ、そういう話だったら分かるな」



勇次は大きく頷いて納得していた。普通に考えれば私もその方が自然だと思う。でも、これまでだってタラちゃんはちゃんと生活してきたし、ルームシェアという形だけれど金銭的な問題は助けを借りずにやってきたという事を考えれば、必ずしも他の方法が無いというわけではないと思うのだ。私のそんな気持ちが表情に出ていたのか、タラちゃんと一瞬目が合うとちょっと申し訳なさそうな表情になって、


「それが自然ですもんね。今までの生活がちょっと特殊だったといえばそうですし…」


と一言。『特殊』という響きが何となく不安なものに思えて私はこの時何となく切なくなってしまった。


「やっぱり特殊なのかな…」


「あ、『特別』って言った方が良いかもしれませんね。今まで本当にお二人には助けられっぱなしで、僕にとっては特別な時間だったと思っています」


暗くなりがちな雰囲気で敢えて明るく照れ臭そうに振る舞うタラちゃん。その様子を見ていた勇次が、


「何だかもうすっかり決めちゃってるみたいだな。うん、その方が安心と言えば安心だな」


と言った。確かに未練を残しているようにしていてはこれからの方向で足を引っ張ってしまうのかも知れないなと私はその時思い直した。


<そうだ、これも新しい門出だと思って祝ってあげないと>


私の中で何かがすっかり切り替わってしまって、むしろ残されたあと数週間を有意義に過ごそうと、思い出を残そうと決めた。


「じゃあ、それまでの間に三人でやり残した事を全部やっちゃうことにしない?」


若干ハイな気分でそう提案する私。ちょっと呆気に取られた後に苦笑し始める二人。


「はい。やり残した事は、そうですね。やっぱり来週の皐月賞を見に行く事とかを筆頭に、例えばみんなで飲みに行ったりとかそういう感じの事が僕としては心残りがありますね。是非とも実現したいです」


珍しく力強く希望を言うタラちゃん。珍しいというか、もしかしたらこの頃になってタラちゃんに訪れている一つの変化だろうか。自分から進んで何かをしようという気持に溢れている。それを聞いて勇次は、


「ああ、そしたら人数が多い方が良いかもな。折角だから俺の妹とか呼んでみようか?」


とアイディアを出す。


「妹さんですか。そういえば僕と同い年でしたね。」


「ああ、それいいね。私も桜ちゃんと飲んでみたかったんだ」


結局その日はそんな風に希望を出しあってすっかり過ぎていってしまった。善は急げという事で勇次は早速桜ちゃんに連絡したらしい。そして私達らしいなと思ったのは翌日の日曜日にはすっかり競馬の話が中心になっていた事だった。ますます競馬の魅力に憑りつかれ始めている私が最近注目している唯一の女性ジョッキー藤奈央騎手の活躍だ。


「勇次!!凄い、藤騎手初勝利だよ!!」


スマホであるレースの結果を確認して気が付くといきなりそう叫んでいた私。流石の勇次も驚いた様子だった…もしかして私の声に?


「おお!!ついにか!!あれ?でも前勝ってなかったっけ?」


「それは地方。今回は福島でJRA初勝利を挙げたの。勝った馬の名前も素敵ね」


喜んでいると台所からタラちゃんがひょいと顔を出して、


「え、勝ったんですか!?」


と確認する。なぜタラちゃんが台所に立っているかというと、実は「やり残した事リスト」の中に「タラちゃんの本気の手料理を振る舞
う」という項目があって昼食に料理をしてくれているのだ。


「やっぱり。僕はすぐに勝てると思ってました。だって何度も連対とかしてましたし、あの騎乗数では優秀でしたし」


一人納得しているタラちゃん。勿論その位なら私だって既に調べていて、実の事をいえば私はそのレースで勝つ確率が高いと踏んでいた。最近の私は競馬は『データ』を読み解く事の重要性に気付き始めていた。同じく女性で競馬ファンのタレントの話を聞いていても、『データ』から攻めるという方法を結構普通に行っているし、ある人の紹介している『データ』によればそのレースは前に行った馬で決まってしまうという『前残り』になり易い傾向があるコースで、勝ち馬は前走に好走しているし、斤量も軽くて有利だと断言できた。



…本当ならこういう話をしてもいいのだけれど、そこは女性としての遠慮というか勇次に引かれないようにしている部分がある。というか私はもともと色んな事を研究するのが好きだし、拘りはじめると突き詰めてしまうタイプ。ある意味こうなるのは必然だったのかも知れない。なんて一人吹き出してしまいそうになると勇次がぼそっと、


「なんか藤騎手のサイン欲しいなぁ…」


と言っていた。ちょっと聞き逃すわけにはいかない心理もあったけれど、気持ちも分かるので聞き流した。同性から見ても若々しくて可愛らしい藤騎手は既にアイドル顔負けの人気になっていて、もちろんそういう魅力とレースでの騎乗は別の話だけれど確かに色んな人を惹きつけている。そもそも日本で一番有名な瀧騎手だって昔は熱狂的な女性ファンが多かったというし。そうこうしているうちに、



「出来ました!」



とタラちゃんの料理が食卓に並び始める。意外にも得意料理はパスタと肉料理だったみたいで普段とは違って何だか洋風になっている。もちろん美味だった。ところで、その日は桜花賞の日でもあった。レースの直前映し出された阪神競馬場には桜が咲き誇っていて、何か儚く美しい雰囲気が漂っている。『乙女たちの競演』という実況の言った言葉が何だか不思議な響きを持っていた。そのレースに勝ったのは『ジュエリー』。


レース後すぐにネットでは『ラウロ・デルーカの見事なエスコート』という表現が書き込まれ、なんだか文学的だなと思った。そういえばたどたどしさが残るデルーカ騎手のインタビューでも「彼女」と馬を擬人化して語る表現があったりで、考えてみれば擬人法というのは基本的な手法なのだ。


「ああ、そうか…小説もあるよね」



私は競馬が題材の小説を今度じっくり読んでみようと思った。

たぶん

確信にはなりませんが、それでも何かは伝わっているんじゃないかと思う自分がいます。孤独に向き合っているというよりは、誰かに至ろうとしているんじゃないかって感じにも思えたり。


ボーカロイドの曲で「サウンド」という曲がありますが、音でも確かに何かに触れている感じになれる事があります。表現の偶然性よりも、伝わろうるように作られるというか、確かに届くものになっていると思えるような曲です。


「表現されたもの」が自分に近づいてくるような感覚とでも言えましょうか。表現があってそれは確認できますが、「表現されたもの」がそう表現する理由も含めて実感されるような時は、すごく近づいたんじゃないかって、「勝手に」とは言わなくてもいいんじゃないかって位にそう思えるというか。


そういう風に何かに導かれて行く時に、それこそ自分も表現する意味とか理由が見つかって、こう普遍的なものに近付いてゆくような気配があるって言ったら変ですかね。ここで語るのも、ある意味そういう風なものに導かれて、目指されているところに向かってるのかもなと。


でも、やっぱりそういうのをずっと確信していられるわけでもないんですよね。そう言いつつ、何かを説明したくなる時があるものです。そうでいいのかな、多分。

ない、というのではなく

それがまるでない、と言う事に抗うような心。感覚的なものはそれがあって確かめられるようでもあり。

言葉にはならないけれどそんな何かを感じながら過ごしている。

補遺的な

言葉で作られ誇張された輪郭を打ち消してゆくその向こう。感覚的な何かに迫る方法。

違うと知りつつ、それを大真面目に捉えて。

そんな近づき方もあるのかも知れない。お互いにそれを意識するからこその言葉もある。

今を

どんな経緯であれ、結果的に今心を落ち着けて過ごせるのであればそれで良いのだと思います。記憶は薄れてしまうものですし、言うなれば理屈ではなく感覚的に把握しているものによって心が保たれているならば、やはり感覚的な表現によってしか残せない情報もあるのだろうと思います。理屈ではなく、感覚的に落ち着くという声とか言葉といったものがあるように感じます。


言葉によってそういった情報を作り出すのはなかなか難しいのですが、むしろ範囲を限定してゆくような風に作用する永続的な知になる情報にしてゆけるのが言葉で説明する魅力でもありましょうか。


記憶とは違う風に刻まれてゆく、それが理想であってあくまでも理解する事に重きを置いているのですが、語り出そうと思っても何から語るべきなのかというところで躓いてしまいます。

精一杯

「詩のように」というのが理想でしょうか。今この瞬間だけのものではなく、後になっても何かとして残せるような。それは日常の中で見てしまうと何でもない事ですが、同じように時を越えて伝わってくるものとの間で生じる意識といいますか、それに導かれて「今こうしよう」と思うような事です。


雰囲気についても、多分それは自分だけの記憶ではなくて「世界の記憶」というような、文化に記された何かを辿って生じるもののようにも思えます。その中の何か、にするように語ってゆくのが精一杯のできる事なのかもなと思います。

はっきりしたものではないのだけれど、記憶ともまた違う何かの「もやっと」した体温めいたものがあって、空気感と呼ばれるものなのかもなのかもと思う。

それを伝える事は難しいなと思う。でもそういうものがなければ行動になってないのだろう。なんとなく外を歩いてみたい気持ちも。


「だから」というわけではなくて。
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なんとかさん

Author:なんとかさん
ナンセンスな物語を書くつもりです。リンクフリーです。

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