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ナンセンスとそれから

物語を書くつもりです。リンクフリーです。

かにかまスライス譚

Posted by なんとかさん on   0  0

車で10分もしない所にある倉庫型のスーパーにて、僕は『カマカマ』と呼ぶ白と赤の食べ物を手に取る。けれどそれは僕らが食べるものではない、無論ネコが食べるものである。その商品はいわゆる『かにかまのスライス』であり、パッケージングされていて値段と量がまちまちなネコ用のおやつなのだが、我が家では年長の『ピー』と年少の『ナナ』がこれによく喰い付く。


あまりに好きすぎてあっという間に消費してしまう為に、買う頻度も最近では上昇の一途をたどっている。この店にあるこの量が多い徳用のものを選ぶ場合には野口さんが一枚消える勢いで、だからと言って少量のものにすればまた買い直す必要に迫られる。無ければ無いで我慢してくれるわけではないのは小さな子供と一緒なのかも知れない。


<そもそも一番年長の『ピー』が事あるごとに要求するのは何なのだろう>


と思う事が無いではないが、何故かその時には自分を猫に置き換え、猫になったつもりで『あのカリカリ』と猫用の鰹節という決まりきったものを食べ続けるだけでは流石に厭だなと妙に納得してしまうのである。基本猫にはだだ甘な性格の人間だからして、自分が食べたいものよりも先に猫の食べ物の事を考えているかも知れない。



会計を済ませてそそくさと店を後にする。車の中で好きな音楽を流して口ずさんで、猫をテーマにした曲を作れたらいいなぁとか考えそうになったりする。家に戻ってきて玄関を開けてさっそく、


「カマカマ!!」


と叫ぶ。『かにかま』よりは『カマカマ』の方が言い易いけれど、猫とコミュニケーションを取る上で単純な語に変換してゆくのは常套手段である。さっそく何かを察したらしい『ピー』が台所に待機する。パッケージを開きながら、


<これってどんな味がするんだろうか…>


と血迷ったことを考える。

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なんとかさん

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