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話にならない話

例えば、公道を駆け回る少年のように、その行為の意味を知らない
純真さが今の僕にも少しは残っているのだとしたら、多分、空を
自由に飛びたいと言うだろうか?飛んでいる鳥は実は懸命に羽ばたいて
いるなどという大人びた知識は、きっと自由を奇妙なものにして
しまう。重力に逆らうような自由は、重力のないところの自由は
きっと「飛ぼう」とする気力さえ失わせてしまう。


飛べない事など分っている。その事実があるからこそ意味のある
「飛びたい」という願望。自由でない事など分っている。その
事実があるからこそニュアンスを獲得する「自由に」という副詞。


「だけど、君の言う「少年」は、周りから抑えられているという
状況にある「少年」をイメージしていないだろうか?最初から
自由な状況で育った「少年」は飛びたいとすら思わないのでは?」


僕もそんな事は承知していて、友人も僕が話を始める為にその
たとえ話をしたという事をきっと承知してくれているのだろう。
というか、一つの型を与えない限り、あんまりにも自由過ぎて
「話」にならないのだ。僕は言う。


「僕はたとえ話をする。そうでもしないと始めようがないからだ。
でも確かに、僕は「公道を駆け回る」という行為を、大人の視点で
非常にあり得ないものだと見ている。そんな純真さを、危いと
思いつつも羨ましいと思っているのは事実だ」


「それを純真さと言うのかどうかは置いておくとして、確かに
行為の意味を知らないから出来る事がある。行為の結果がどう
なるかなんて事を延々と考え続けると何も出来なくなる」


分かり切った事だ。このたとえ話から何も始まらないという
事など。だから、始まらないと分っていても、分らないように
して始められるだけ始めてみる。


「僕は、切り離された断片としての「少年」のあり方に
共感するところが多いよ。意味は分からなくても、そこから
始めるんだ。きっと「少年」は、自らがした行為を説明
出来ない。したくてしたのだろう」


「君も断片化する」


「そうとも」
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食事以外の行為は総て意味を持たない

 衣食住と言うくらいだから、着る物と住居も欲しいところだが、基本的にそんなものを持っているのは人間だけで、生物という生物は総て食う言のみを以って生存している。つまり、それ以外の行為は総て余計な事である。が、その余計な事に殆どを費やしたいのが人間だったりする。
 願望は発明の父だったり母だったりする。願望が無ければ何も生まれない。飛びたいから飛行機が生まれた。それは自然の制約から解き放たれたかっただけ。公道を駆け回りたいから歩行者天国を作った。これは一見自然の制約からの開放とは違うが、公道を駆け回れない制約を作った背景には自然な制約があった。つまり、人とは自然と決別したい存在なのかもしれない。
 などと意味の無い事を考えてみた。

Re: 食事以外の行為は総て意味を持たない

こんにちは。

これを書いていたあたりは色々哲学的な事を考えていたので、この後もしばらく実験的な文が続きますが、これはこれで物語の始まりのように見る事も出来ますね。自由を考える時には常に『条件』がある場合との比較を行いますが、小説を書くにしても何か自然に与えられる『条件』をやぶらないように書いているのだとしたら、小説もその条件を取っ払ってみたいような願望がやってくる事もあるとかないとか、
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