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黒い羽根

今朝、背中から羽が生える夢を見た。白ではなく真っ黒かったのは昔読んだデビルマンという漫画が原因のように思われた。最近自分でも小さくまとまりかけているように感じる。デビルマンのように、悪魔と合体してでも自分を変身させたい願望でもあるのだろうか、なんて簡単な解釈をして自分を納得させているが、本当のところはよく分からない。


夢に驚いて目覚めてしまったのが朝の6時くらいで、そのまま支度を始めたため、家を出るのがいつもより早めになってしまった。折角時間もあることだし、普段は飲まないようなコーヒーでも飲んで行こうかなと思い、某有名チェーン店に立ち寄りモカ系のコーヒーを適当に注文し、店内で味わう事にした。


いつもは苦いコーヒーを飲んでいるから、比較的甘く感じる。店の中を見渡すと、ビジネススーツを着ている人から、お年を召した方まで多様で、飲んでいるコーヒーも人それぞれ違っていた。中でも、一人で甘そうなコーヒーを机に置いて読書に耽っている地味目の服装のおばあさんが異彩を放って見えた。おばあさんは読書に熱中していて、バッグが机からずり落ちそうになっているのに気付いていない。熱中するほど面白い本なのだろうか。


案の定というか、数分後に通りがかった人がその机にぶつかった時の振動でおばあさんのバッグが床に落ちてしまった。しかし、通りがかった人も、そしておばあさんですらそれに気が付かない。ちょうどコーヒーを飲み終わった頃だったから、出るついでにバッグを拾ってあげることにした。


「落ちましたよ」


「ええ、落ちましたね。ここで天使が落下した。これは堕天を意味するんでしょうね」


「は?」


「あら。ごめんなさい。ちょっと本に夢中になっちゃってて…本の事じゃないわよね」


「ええ、そこに置いてあったバッグが落ちたので」


「ありがとう。駄目ね私…こんな所でも気付かないくらい没頭しちゃうのよ」


「なんか本面白そうですね」


「ええ、現代の人間界に舞い降りた天使が、この世界で何が出来るか考えてゆくというストーリーなんだけど、人間に寄り添ううちに、、、あとは読んでみるといいわよ」


おばあさんは本のタイトルを教えてくれた。その事とは別に気になって少し検索してみたのだが、堕天使の羽も黒いらしくて、黒い羽根=デビルマンみたいな発想しか出来なかった自分がなさけなく思った。だけど、そうすると今日見た夢は堕天使の事だったのだろうか、とかちょっとだけ面白い考え方が出来るような気がした。まあ私が知らなかったんだから、デビルマンなんだろうとは思うけれども、何事にも自由な発想は必要である。



仕事の帰りに書店によって、おばあさんに教えてもらった本を探して首尾よく見つける事が出来たので購入した。ついでにデビルマンとか懐かしい漫画の文庫本コーナーを眺めていた。その時、そこにあった漫画で自分が好きだった「うる星やつら」を見つけて何やら色々と記憶が蘇ってきた。


「あっ!!」



私は思わず声を挙げた。「うる星やつら」にも出てくる烏天狗もそういえば黒い羽根を持っていたのである。黒い羽根が何故生えてきたのかよく分からないが、黒い羽根のおかげで読書の秋を満喫できそうである。
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