FC2ブログ

ATJ アナザー⑫

その日あった事を友人にメールしてみると、『何だか話が大きくなってきたみたいだね』と返された。彼なりに行方を見守ってくれているようである。『君も今度来てみないか?』と送ったら、『いや、今のところはいいや』と言われた。今のところは、という条件が入っているからいずれは見てもらいたいと思っている。というのも、これは彼が誘ってくれた『キャラクター祭り』から始まった事だからだ。


といっても、活動はまだ初日が終わっただけでまだ大した実績はない。次の仕事についても彩月さんから詳細が連絡されるのを待っているところである。具体的にいつ、その服屋さんに行けばいいのか分らなかった。松木さんとはその間メールでやり取りをしている。直接会っても良いのだが、お互いの事情が分っていないという事もあり基本的には一日数回のメールでアイディアを出し合ったりしながら次の計画を立てている。


ところで活動初日以降のメールに微妙な変化が出始めている。意図的なのかどうなのかはよく分からないが松木さんが私の事について質問をよくしてくるようになったのである。例えば、


『Nさんの趣味ってなんですか?』

とか、

『どんな音楽を聴いたりするんですか?』


等である。隠す必要もないのでそれに対しては素直に答える。趣味は『勉強』で、音楽については特に決まった好みはない。良いなと思ったものを聴くという感じである。同じ質問をしてみると、


『趣味は『可愛いもの集め』で、音楽は元気が出る音楽が好きです』


という返事。納得といえば納得である。私はネットで「元気が出る音楽」と検索しながら、「可愛い」って何だろうと考えだした。弟にも指摘された通り、私はどうしても先に考えてしまうようである。



一週間が経った頃になって、彩月さんから連絡があった。「急なんだけど、明日大丈夫かしら?」と言われ、「ちょうど日曜だから大丈夫だと思いますよ」と答えて、松木さんに訊いてから折り返し連絡する事にした。いつもは連絡がメールだったが、この日ばかりは電話の方が良いと思った。


「あ、Nさん。どうしたんですか?」


「もしもし、明日大丈夫かな?」


「え、明日ですか?大丈夫ですけど、何かあったんですか…?」


「あ、ごめん省略し過ぎた。さっき彩月さんから連絡があって、明日服屋さんの前で…」


「そういう事でしたか。勿論行きます!!頑張りましょう」


「うん。分かった。何時に行けばいいかは後でメールするから。じゃあ…」


切ろうとしたところ、「あ、待って!!」と慌てた声が続く。


「あ…あの、もし宜しければ明日、前話した私のおじさんのところに行きませんか?」


「終ったらって事?良いけど」


「ありがとうございます。じゃあおじさんにも連絡しておきますね」


「うん」


その後再び彩月さんに連絡すると、「10時からお願いします。場所は私が案内するから一度こっちに寄ってってね」と伝えられた。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

なんとかさん

Author:なんとかさん
ナンセンスな物語を書くつもりです。リンクフリーです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
普通のカウンター
投票
無料アクセス解析
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR